海外導入事例:Celebro社 グローバル拠点でNDI®ソースを共有

Celebro社 ロンドン, モスクワ、LAなどのグローバル拠点でNDI®ソースを共有

原文:https://www.newtek.com/blog/celebro/

UKにおける独立系スタジオの中で、4Kフル対応IPライブプロダクションの先駆けと断言できる会社は数多くありません。
Celebro Mediaは、そのいずれも断言することができます。

ロンドンを拠点とするこのプロダクションサービスプロバイダが、テクノロジーの最先端を常に追い求めていることは明確ですが、自慢したいがために最先端テクノロジーを追及していると考えるのは間違いです。同社の先進技術へのアプローチは、安定した24時間体制の放送業務の提供、そしてクライアントのニーズに応じて常に国際的視野でのサービスの提供を実現するために、最高のパフォーマンスを最大限に引き出すために必要不可欠と考えられているからです。

映像業界に大きな変革をもたらすNDI

Celebroのユニークなビジネスモデルは、中規模のマルチカメラ設備を提供するレンタルスタジオとして、2014年に元BBC記者であるCEOの Wesley Doddによって考案されました。同社がこの業界に参入した時、「カメラ一台だけの小さなニュース専門のスタジオでもなく、車を乗り入れることができるような大規模スタジオでもない、クライアントが、毎日のニュース番組、時事番組、トーク番組などを放送できる中規模クラスのレンタルスタジオの提供を考えていました。」とDodd氏は話します。それが彼のオリジナルの"ビジョン"でした。その後、彼の新興テクノロジーに対する長年の関心は、彼を別の道、つまり複数のロケーション、国際的視野への展開へと導いていったのです。

「BBCでの勤めが終わりに近づいた頃、私の大部分の時間は、進化し続ける映像技術の探求やストーリーを現場に戻すための手法の検討に取られていました。」とDodd氏は話します。特にストーリーを現場に戻すための手法は、記者が国内外のどこにいるかに関係無く、長年放送業者を悩ませてきた大きな課題でした。そのようなタイミングで、NDINewTek IPエコシステムを実際に目のあたりにした瞬間、「NDIは、これから自分自身が始めようとしているCelebroの事業のみならず、業界全体に大きな変革を与えるテクノロジーであると直感しました。」とDodd氏は話します。

作業効率と費用対効果を発揮

急速に進化し続ける映像業界において、彼が投資した機器は、将来長年にわたって使い続けられることも重要であるが、彼のビジネスモデルに十分適用可能な柔軟性を備えているかが重要であること、そして、Dodd氏は、投資した機器のメーカーNewTekがNDIを世に送り出し、そのおかげで、自分の仕事のやり方が変わり、より効率的、かつ、コスト面においても効果が得られるかに気付かされました。

「ここロンドンで開業した当初は、各フロアにはビデオや音声を送れるために大量のケーブルが配線されてました。」とDoddは話します。このため、スタジオ内に新たな機器を追加、交換したり、インフラを更新したりするには、物理的および論理的にかなりの制約がありました。

NDIを使用することは、全てのビデオや音声のやり取りがネットワークを介して行われることを意味します。「NDIを全面的に採用したことで、社内ワークフローが瞬時に変わった。」と彼は言います。「機材を追加した場合でも新しいケーブルを這わせる必要がありません。また、さまざまなビデオをビル内のさまざまなスタジオへ簡単かつ直感的に送ることが可能となり、さらに、技術スタッフの元へ行き、接続や信号の経路変更を依頼する必要もありません。全てがネットワーク上で管理できるのです。」

「番組制作中、NDIを使ってリアルタイムのビデオ素材をネットワーク上に接続されているPCへ送信すると、ファシリティ内のさまざまなスタジオから送られてくる素材を、それが出力素材であるか入力素材であるかに関係なく、Celebroのクライアントはニュースルームに居るだけでそれらすべての映像を確認することができます。また、NDIは、ファシリティ内にリアルタイムに入出力されている複数のソースを確認するために、わざわざ専用のシステムを用意して配線し直すといった面倒な作業をする必要なく、すぐさまそれらソースを確認することができるといった利便性も持ち合わせます。例えば、選挙放送時に、クライアントから突然、さまざまな現場からの映像や情報を確認したいと言ったリクエストを受けたとします。これまででしたら、プロデューサーはその要望に応えるために、ワークステーションクラスのPCを用意して、さまざまな配線しなければなりませんでした。しかし、シンプルなNDI環境上で、ノートパソコンを1本のEthernetケーブルでネットワークにつなげるだけで、わずか数秒でクライアントの期待に応えることができるのです。」とDodd氏は話します。

「このようにNDIを利用することで、モニタリング機能だけでも大きな費用対効果を得ることができるのです。」と彼は言います。「しかも、クライアントは準備のために長い時間を待たされることなく、自分のノートパソコンでもファシリティ内のネットワーク環境に接続するだけで見たいものをすぐさま確認できるという恩恵も受けることができるのです。」

ファシリティを超えて、世界中のどこにでも

Celebroは、NDIを全面的に採用し、ファシリティ内の全ての映像素材を、たとえ別の階にあるスタジオ間でも、見慣れた緑色のCat6イーサネットケーブルを這わせるだけで、フレーム精度で、リアルタイムに瞬時にアクセスできる環境を構築するまでに大した時間はかかりませんでした。

しかしながら、Celebroにはさらなる長期的な事業構想として、国際間における映像素材のやり取りについて検討していました。具体的には、ロンドンの本拠地からモスクワの赤の広場の第2拠点までの1555マイルの距離間でのライブ配信というプロジェクトが持ち上がっていました。高額の設備投資が必要となる衛星経由でライブ映像を送るのではなく、また、特にロシア側の許諾関係や複雑なインフラ状況といったさまざまな問題を解決する手段として、IP利用による配信に着目しました。

Celebroの最高運営責任者Sarah Gibson氏は次のように話します。「以前、BBCにおいて、ロシアパートナー向けのBBCニュース放送の立ち上げに携わりました。その立ち上げ時、彼女のグループはWesley氏の助けを借りて、IPによる映像伝送を構築した経験があります。この経験が、Celebroの独自のニュースサイトを立ち上げ時において、IP活用によるビジネス面でのメリットの検討に大いに役立ちました。「第一に、IP利用による配信ではなく、これまでの伝統的な配信手法では、いくつかの障害があります。最大の問題点はコスト面です。」とGibsonは言います。「さらにインフラの問題もあります。ロシア側で必要とされていたインフラを設置することは非常に困難でした。最後に、従来のモデルでは、クライアントからの要望が急に変わった場合など変更に対して、IPが提供するレベルの柔軟性や弾力性がありませんでした。」 Celebroのビジネスモデルにおいて、急な変更への対応は最も重要な要素である、と彼女は言います。

「我々は、日々、クライアントへ高品質のサービス、信頼性の高いサービスを適切なコストで提供することを目指しています。」とGibson氏は言います。「IPによる配信により、システムのバックアップ面や画質のいずれも妥協することなく、クライアントへ還元することができます。」

リスクを最小限に抑え、より多くの接続を実現

今日、Celebroは、ロンドンに完全自動制御PTZカメラを備えたスタジオを3か所、ワシントンDCとロサンゼルスには、7箇所のスタジオ(すべて完全自動化)、そしてモスクワには、赤の広場を見下ろすことができる10ルームの中継スタジオを運営しています。赤の広場にあるスタジオは、2018 FIFAワールドカップの中継スポットとして利用され、その後は世界的な認知度拡大を目指す報道機関の事務局として利用されています。

Celebroのようなプロバイダーの強力が無い限り、新しい市場でスタジオを構築しようとしている放送事業者にとっては、費用面だけでなく、さまざまな面でリスクがあります。「弊社のクライアントは、ロンドンやワシントンDCのような大都市に拠点を置きたいが、自社でスタジオを開設する際の費用はできるだけ抑えたいといった国際放送事業者が対象となります。」とDodd氏は話します。Celebroは、プロフェッショナルなプロダクション向けのレンタルスタジオとして、賦課方式、シェアファシリティ、サービス、機材、車両およびスタッフなどの提供をさせていただくことで、放送業者が、拠点を構えていない地域での活動に必要な費用、労力、時間、複雑な許諾関係などといった多くのリスクを軽減できるよう支援させていただいています。また、いくつかの拠点では、インジェストおよび送出ファシリティ、テープレスのコンテンツ配信、スタッフ付きの放送中継車両、コンパクトなフライパック、ライブスタジオプロダクションを行えるフル装備のスタジオを提供します。さらに、インハウスのLANおよび多数の外部インターネット接続オプションに加えて、中継車からのKaバンドの衛星通信および4Gモバイル通信のみならず、光ファイバーに接続して、BT Tower(ブリティッシュ・テレコム・タワー)、ロイター、EBU( 欧州放送連合)経由で伝送サービスを提供します。つまり、Celebroのマスター制御室(MCR)は、24時間いつでも、あらゆるカメラ、スタジオ、場所、業務、イベント、または世界中の速報の現場から、あらゆる種類の映像を受け取ることができます。そしてそれこそが、大きなメリットをもたらすNDIの出番です。

あらゆる素材をどこからでも

Celebroのロンドン拠点で主任ディレクターを務めるRyan Deans氏は、「私たちの目標は、クライアントの制作ニーズを満たすことである。」と言います。それは、クライアントから送られてくるフォーマットがなんであれ、クライアントが提供してくるビデオフィードやファイルを使って仕事をやり遂げることを意味します。しかし、彼は次のように話します。「弊社は、ワールドワイドに運営するテレビスタジオやプロダクション・スタジオを所有しているため、世界中にクライアントを持ちます。そのため、あらゆるプロジェクトで新たなチャレンジに直面することになります。ビデオフィードはNTSC?それともPAL? i(インターレース)?それともp(プログレッシブ)?、50fpsそれとも25fps? HDそれとも4k?」 かつては、英国でストリーミングやテレビ放送するためには、どのようなファイルの種類、伝送形式またはイメージ解像度で作成するかが問題でした。そのために、新しくコンバーターを購入したり、ケーブルを増やしたりしなければなりませんでした。それらをやり遂げるにはいつも苦労が強いられました。」とDeans氏は言います。「コストと時間がとてもかかり、会社にとってもクライアントにとってもけっして良い状況とはいいがたい状況でした。しかし、いまや、NDIを使えば、世界中から、どんな映像でも受けることができます。どのファイル形式やソースでも問題なく対応できます。NDIは自動的にビデオの種類を識別し、TriCasterのプロジェクトへ変換または合わせることができるのです。これは、エンコーディングの工程に大変革をもたらしてくれたのです。」

円滑なワークフロー

ロンドンにある5つのCelebroスタジオ(ワシントンD.C及びロサンゼルスのスタジオも同様に、)は、ライブプロダクションのスイッチング用に、コントロールルームとスタジオとがペアになってます。各スタジオは、ソフトウェアベースのNewTekマルチカメラ・プロダクション・システム TriCaster 460TriCaster 8000、さらに、44入力ソースをサポートする最新のIPシリーズソリューション VMC1システムを導入しています。

VMC1システムの導入により、IPを介してリアルタイムに最大44チャンネルの入力ソースをサポートし、SDIとIPのハイブリット性能を備えた4K UHDライブプロダクションを提供することができます。

ニュースやトーク番組の一般的なワークフローは、スタジオ内のライブカメラソースだけでなく、他のスタジオや中継先のカメラソースやネットワークを介して世界中から送られてくる様々な外部フィードやソースがあります。Celebroの数百ものNDIソースには、Vizrtグラフィックス・システムからの放送品質のグラフィックス、NewTek TalkShow インタビューシステムを介して送られてくる世界中のSkype映像、別のTriCasterシステムに保存されているファイル、さらには、他のグローバルスタジオから入ってくるカメラ映像が含まれます。

「制作の全てを結びつけるNDIを持つことで、シンプルなイーサネット接続を経由して、社屋外からの他のソースにも接続することができるのです。」とDeans氏は話します。「NewTekのソフトウェア・インターフェイスは、あらゆることをシンプルにしてくれるのです。実際、CelebroのMCR部門は、NDIを利用することで、重要な技術的問題を管理し、手動によるルーティング要求に煩わされない環境を構築可能となりました。

将来性

長年にわたりTriCasterユーザーであるCEOのWesley Dodd氏は以前、「NewTekシステムができる全てのことをできる製品は他にない。」と周囲に言っていたそうです。そして、彼は今尚、それが真実であると信じています。また、「NewTekは現状に満足していないことが素晴らしい。」と彼は言います。

明らかなのは、Celebroも現状に満足していないということです。同社は新興テクノロジーの最先端を走り続けており、今後のビジョンに向かって従来のビジネスモデルに変革をもたらし続けているのです。

例えば、ソーシャルメディアのストリーミングは、大きな成長領域であるとDodd氏は言います。そして、Celebroでは、同社の放送事業外の仕事の多くが、放送業者ではなくブランドによるものになり、Facebook Live、Twitter Live、YouTube Liveなどの大規模なプラットフォームへの配信が増えていることを認識しています。「インターネットが、従来放送の終焉ということではありません。まさに従来の放送技術とIT世界という2つの分野の融合から生まれたテクノロジーは、双方の世界を高め合い、ストーリーを語るための最高のものにしていかなければなりません。」

Dodd氏は、放送業界に携わる数多くの製造メーカーによって、急速、かつ、広範囲な利用でNDIに対応し始め、さらに、NewTek自身は、世界中でNDIが使われるようにサードパーティへの技術的なパートナシップの構築の強化し続けていること、さらに、Celebroなどからの現場からのフィードバックを常にR&Dに取り入れる姿勢に、今後もNDIへの大きな期待を寄せています。

「新技術は常に出現します。」とDoddは言います。「そして、NewTekは常にそれに合わせて開発し続けています。NDIを見れば、それは明白です。」

 

本ケースタディに関するお問い合わせ先:
株式会社ディストーム TriCaster 事業部
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