海外導入事例:NDI® & VMC1 米国ANIME AWARDS授賞式をショーアップ

海外導入事例:NDI® & VMC1 米国ANIME AWARDS授賞式をショーアップ

NDI®テクノロジー & NewTek VMC1システムで、米国ANIME AWARDS授賞式をショーアップ

 

Crunchyroll ANIME AWARDS (提供:Devil May Cry 5)

ANIME AWARDSの主催者CrunchyrollTwitchが連携して、サンフランシスコのFolsom Street Foundry(イベント会場)TwitchスタジオからCrunchyroll ANIME AWARDS の生放送番組が制作され、ストリーミング配信されました。

『このイベントのライブストリーミング配信の実現には、NewTekが提供するIPベースのライブ制作テクノロジーが不可欠でした。このライブストリーミングには、標準ネットワーク上でビデオ、オーディオ、データの双方向転送を高品質かつ超低遅延で実現する、最先端IPテクノロジーNewTek NDI®が活躍しました。

我々は、Twitchのインハウス・スタジオNewTek VMC1システムを使ってメイン放送を行いました。このスタジオでは、司会者と各アワードのプレゼンターをゲストとして迎え、番組中は、離れた場所にあるFolsom Street Foundryイベント会場とをインターネット回線で繋ぎ、Foundry会場のステージでのアニメプロデューサーへの授与式の様子や、パーティー会場の観客などへのインタビューなどを中継しました。』
(Joshua Shaw、Twitch制作チームのコメント)

Twitchのインハウス・スタジオ側のメインセットには3台のカメラが用意され、各カメラは、司会者とゲストが並んだ映像と、司会者とゲストそれぞれに寄った映像をカバーしました。さらに、もうひとつのセットには、4つ目のカメラがオンラインの視聴者向けの「ソーシャルメディア司会者」用として用意され、受賞者に贈られるアワードの紹介やネット上の投稿コメント、司会者とゲストの会話など、さまざまな追加情報が、この番組を通じて配信されました。

また、配信映像に演出効果を加えるテロップやエフェクトなどのグラフィックスや、番組中に紹介される数多くのノミネート作品のクリップは、ネットワークに接続されたコンピュータからネットワークを介して送信され、それらソースは、すべてNewTek VMC1システムでミキシングされ配信されました。

Twitchスタジオの様子

 

NewTek VMC1システムは、SD/HD/UHDでの44チャンネルの外部入力ソースをサポートするシステムです。Twitchチームでは、このVMC1システムをゲームのイベントや展示会、トーナメントにも使用しています。

このNewTek VCM1システムは、最大4系統までのSDI入力コネクタに直接SD/SDIカメラを接続できるほか、ネットワークを介して最大44系統までのNDIソースを入力することができます。加えて、オプションのNC1 Studio I/Oモジュールを、VCM1システムと同一ネットワークに接続することで、このモジュール1台につき最大8系統までのSDI入力を入力ソースとして追加することができます。なお、このモジュールは、3G-SDIクアッドリンクにて、2系統までの4K UHD 60p入力をサポートし、ネットワークを介してNewTek VCM1システムの任意の入力チャンネルに割り当てることができます。

またVMC1システムに標準搭載されるMedia Playersを使用して、ビデオクリップの再生やバッファーに読み込んだ静止画像やアニメーションなどを再生することも可能です。

NewTek社は、「近い将来、ビデオプロダクションは目的ごとに異なるさまざまな高価な専用システムで構築するのではなく、NewTek VCM1システムのように、汎用コンピューターシステムをプラットフォームしたソフトウェアベースに移行すべきである。」という理念に基づき、NewTek社が提供するほぼ全てのビデオプロダクションに関するシステムやツールはソフトウェアベースで設計されています。

ここ数年で急成長を遂げているeSportsにおけるライブプロダクションでは、NewTek VMC1システムインターフェイスがサポートする“virtual Input”スイッチングテクノロジーが必要不可欠とされています。

この“Virtual Input”スイッチングテクノロジーとは、VMC1システムの44チャンネル全ての入力インターフェースが、物理的なSDIインターフェイスを使用しなくとも、ネットワークを介して映像入出力ソースのやり取りを可能とすることを意味します。

VMC1システムは、最大4チャンネルまでのSDI接続もサポートしていますが、この4チャンネルのSDI接続も含めてすべての44チャンネルの入力チャンネルは、ネットワークを介して"Virtual Input(バーチャル入力)"をサポートします。つまり、ネットワーク上に存在する任意のNDIソースは、ハード的な数の制限を受けることなく、VMC1システムの任意のチャンネルに割り当てることが可能だということです。

この"バーチャル入力"のサポートは、ユーザーにとっては、物理的に入出力数の制限が無いビデオルータを使っているような環境をネットワーク上おいて実現し、加えて、"バーチャル入力"テクノロジーNDIとが組み合わせることで、厳密言えば、VMC1システムの44チャンネルという入力数の制限が取り払われることを意味します。

実際、ゲームトーナメントの制作においては、VMC1システムを使用することで、プレーヤーは何人でも対応させることができます。

プレーヤーのそれぞれのコンピュータにNewTekから無償提供されているNDI Scan Converterアプリケーションをインストールすることで、各プレーヤーのコンピュータのディスプレイに表示される映像がNDIストリームとしてリアルタイムにネットワークへ送信させることができます。そして、同じネットワーク上にある全てのNDIストリームは、44チャンネル入力のどのチャンネルにでも自在に割り当てたり、入れ替えることが可能です。加えて、これら全ての44チャンネル入力は、最大4K 60pにも対応します。

さらに、NewTekが提供するライブプロダクションシステムは、NewTek VMC1システムのみならず、TriCaster TC1, 3PlayTalkshowなどと言ったシステムは、すべてIPベースのNDI互換システムのため、イベントの規模によって、同じネットワークに接続するだけで、ライブプロダクションの環境を柔軟に拡張したり、それぞれのシステムからの入出力ソースをNDIソースとして互いのシステム間で共有させることができます。また、VMC1システムTriCaster TC1システムであれば、同じネットワーク上に接続されている任意のコントロールパネルから操作するといったことも可能です。

Crunchyroll Anime Awards配信画像 / Folsom Street Foundryのパーティ会場の様子

 

Folsom Street Foundry会場側には、SD/HD/UHDを最大16チャンネルまでサポートするNewTek TriCaster TC1システムが設置されました。このTriCaster TC1システムは、入力チャンネル数が異なる以外は、VMC1システムとほぼ同等の性能を持ったシステムです。この会場にも幾つかのカメラが設置され、ステージ上の司会者や観客へのインタビュー、プレゼントの受賞シーンがカバーされました。

NDIは、ローカルエリアネットワーク(LAN)上においてNDIストリーミングデータの送受信を行うことを基本仕様としていますが、Twitchの制作チームは、"Twitchのスタジオ"とは離れた場所にある"Foundry会場"との2拠点間において、NDIストリーム映像を送受信させるために、両会場にMedialooks社のVideo Transportソフトウェアをインストールしたコンピュータを設置し、それらシステムを利用することで、インターネットを介した遠隔拠点間におけるNDIストリーム映像の送受信を可能としました。

Foundry会場では、TriCaster TC1から出力されるNDIストリームVideo Transportシステムで受信し、そこで変換されたデータをインターネットを介して遠隔地のTwitchのスタジオに送信し、スタジオ側のVideo Transportシステムで受け取り、NDIに戻し、それらNDIソースは、ネットワークを介してVMC1システムの入力ソースとしてライブストリーミング配信されました。
同時に、スタジオ側から配信された出力映像は、インターネットを介してFoundry会場へ戻され、TriCaster TC1を使ってパーティ会場などのディスプレイに映し出されました。

『このイベントのライブ・ビデオストリーミング配信を行うにあたって、最も懸念していたことは、離れた拠点同士での、インターネットを介したIPデータをやり取りする際に起こる映像の遅延です。初めは、データ転送やデコード/エンコードなどのシステムへの負荷を軽減させるために、グラフィックループをバッファ機能を使って表示させるつもりでした。しかし、実際には遅延は殆どなく、バッファ機能を使わずとも、Foundry会場からスタジオへ送信されてくる、または、その逆のライブ映像に対し、遅延無くトランジションを容易に行うことが出来ました。』
(Joshua Shaw、Twitch制作チームのコメント)

 

◆本記事の詳細については、以下のMedialooks社のブログをご覧ください:
Video Transport helps Twitch produce the Crunchyroll Anime Awards

◆アニメやマンガのファンでしたら、CrunchyrollのHPを是非チェックしてください。:
Crunchyrollとは、
4500万人の利用者と200万人の有料会員を抱える世界的コミュニティと世界随一のアニメライブラリを誇る、世界で最も人気の高いアニメブランド。

◆NewTekが提供するシステムやツールについて

 


導入事例に関するお問い合わせ先:

株式会社ディストーム TriCaster 事業部
電話:03-5211-3208
(受付時間:土日祝日を除く 10:00~18:00)
メール:dsk@dstorm.co.jp

株式会社アスク
メディア&エンタープライズ事業部
ライブ映像システム営業グループ

担当:山本 操
電話:03-5215-5650
メールアドレス:Newtek_info@ask-corp.co.jp