長年培った技術と経験で、大規模音楽イベントから企業系セミナーまで幅広いライブ配信に対応
ウェブ制作と映像制作を中心に、ウェブと映像を融合した総合的なデジタルプロモーションサービスを提供する株式会社 MONSTER DIVE。自社が運営する「MONSTER STUDIO 乃木坂」での撮影・配信の他、出張ライブ配信も行う。 ネット配信の黎明期よりライブ配信事業を展開し、大規模な音楽イベントから、ビデオ会議システムを利用したビジネス系オンラインセミナーまで、幅広い映像制作を手掛ける。そのために欠かせないのが TriCaster® だ。
株式会社 MONSTER DIVE (本社 : 東京都港区、以下 MONSTER DIVE) は自らを「『職人的なこだわりと、オタク的な探究心』を持つ "MONSTER" が集結したプロダクションカンパニー」と呼ぶ。4 つの事業部 (WEB プロダクション、LIVE プロダクション、SERVICE プロダクション、MEDIA プロダクション) の連携による幅広い企画力を強みに、クライアントの目的を達成するための方策を一緒に考え、最適なデジタルプロモーションを提案している。
ライブ配信と映像制作を担当する「LIVE プロダクション事業部」は、同社の主軸の一つだ。ネット配信の黎明期より培った技術と経験で、音楽フェスや e スポーツイベントなどのエンターテイメント系から、株主総会やプレスカンファレンスなどのビジネス系まで、数々のライブ配信・番組制作を手掛けている。ここで長年活用されているのが NewTek のライブ映像制作・配信システム「TriCaster」だ。
MONSTER DIVE では、ライブ配信事業を始めた 10 年ほど前から TriCaster を導入している。スイッチングや VTR・テロップ出し、クロマキー合成など、必要な機能が全て揃ったシステムを探していたときに出会ったのが TriCaster だ。番組作りの基本となるスイッチング・収録・配信・合成・テロップ作成の機能を 1 台に搭載した、オールインワンの映像制作システムは、他の類似システムと比べ目的と予算に最適だった。同シリーズの初期モデルの導入後、映像ソース数の増加や配信事業の拡大に伴い複数の機種を追加導入し、現在は TriCaster シリーズのフラッグシップモデルである TriCaster 2 Elite をメインで使用している。
ライブ配信事業を始めた当初は、イベント会場からの配信を中心に担当していたが、主催者側の要望に応じて、徐々に会場のスクリーンへの映像出しや撮影も任されるようになり、業務の範囲が番組制作やイベント企画へと拡大していった。
コロナ禍で高まったニーズに応え、最近では Zoom や Teams などのビデオ会議システムを利用したオンラインセミナーも手掛けている。小規模なオンラインイベントから大規模なライブ配信まで対応できるため、MONSTER DIVE がプロデュースするライブ配信の制作フローの中心には、常に TriCaster があるという。
MONSTER DIVE の LIVE プロダクション事業部は、ネット配信に特化した番組制作を得意としており、制作プロデュースから配信オペレーションまで、一貫したサービスを提供している。
同社が運営するスタジオ「MONSTER STUDIO 乃木坂」は、開放感のあるスタジオエリアと大小 3 部屋の控え室を備えており、ライブ配信に最適な環境を整えている。スタジオエリアに併設されたサブ (副調整室) には、TriCaster をはじめとした配信用機材の設置スペースが用意されている。制作とオペレーションを含むトータルプロデュースの他、スタジオ・機材のみのレンタルも可能で、クライアントのニーズに合わせて柔軟に対応する。
スタジオにクロマキー撮影用のグリーンバックをセットすれば、TriCaster のバーチャルセットと合成した演出もできる。グリーンの背景布を設置すれば、限られたスペースでも比較的簡単に、本格的なバーチャルプロダクションに取り組める。オンラインイベントの普及に伴い、問い合わせが増えた機能の一つだ。
最近は、Zoom などのリモート出演が増えたことで入力数が増えた。入力ソースの追加に対応するため、オプションの入出力拡張モジュール NC1 Studio I/O モジュールを組み合わせている。入力には NewTek が開発した IP 映像伝送方式 NDI® を活用することもあり、NewTek の NDI カメラアプリ NDI|HX Camera を使って、スマホから NDI で TriCaster に映像を送るといった演出も取り入れている。
長年にわたり TriCaster を使い続ける理由として、MONSTER DIVE 代表取締役の岡島将人氏は M/E (ミックスエフェクト) の自由度とリアルタイムで調整できる柔軟性を挙げている :
「僕は演出として配信に関わることが多いのですが、TriCaster を使うとその場で思い通りの画作りができます。入力ソースやテロップを自由にレイアウトして、合成して、自分がイメージしているものを映像として表現できることが魅力ですね。他にも、テレビ番組は基本的に台本通りに進むと思いますが、ライブ配信は出演者がその場で決めることも多いので、本番中に変更が入ることも多々あります。テロップ出しやロゴの位置ひとつにしても、リアルタイムで調整できるのは非常に有難いです。」
また、運用する上で気を付けるポイントとして次のように述べる :
「TriCaster は Windows ベースのマシンとソフトウェアのシステムなので、必要以上に負荷を掛けないように気を付けています。例えば、リハーサルから連続で何時間、何十時間と使っているなら本番前に一度再起動したり、リスク分散のために別のデバイスと組み合わせたフローを組んだりといった配慮をしています。ですが、扱い方次第でこんなに便利な製品はないと思います。お世辞抜きで LIVE プロダクション事業部の業績がここまで伸びたのは TriCaster のおかげです。」
実際に同社では、収録と配信は TriCaster とは別のデバイスで行っている。TriCaster でも収録と配信が可能だが、「お客様の生配信を止めないこと」を最優先にワークフローを構築し、負荷とリスクを分散させる形で運用している。万が一何らかのトラブルで配信が止まっても、収録データを使ってアーカイブ動画を公開できるように備えるなど、常に細心のバックアップ体制で臨んでいる。
また、ワンオペのライブ映像制作に最適化されている TriCaster だが、MONSTER DIVE では、オペレーションが複雑な現場では、テロップ出し、VTR 出しなどを分担し、オペレーターの負担を軽減している。マクロ機能を使って柔軟に分業できるというメリットも TriCaster は併せ持っているのだ。
さらに、TriCaster は、アスク・エムイーが取り扱う SKAARHOJ 社の外付けコントローラーを併用して、特定の操作を SKAARHOJ コントローラーに割り当てることも可能だ。
この 10 年で飛躍的に拡大した MONSTER DIVE のライブ配信事業は、さらなる進化を目指し、新しいサービスの提供を開始した。
ライブ配信現場の意見を反映する形で、同社のウェブサービスの企画・開発を担当する SERVICE プロダクション事業部が、ライブ配信の次の一手となるツールを開発した。その一つが、ライブ配信中に投稿されたツイートをリアルタイムで配信映像に組み込む「TweetVision」(ツイートビジョン) だ。専用の管理画面を使用して表示させたいツイートを選択すると、その情報が TriCaster に送られ、TriCaster 上で配信映像と合成され、テロップとして表示される。主催者が表示したいツイートのみを配信に載せることができるという仕組みだ。
これまでのライブ配信に、双方向型のコミュニケーションをより簡単に取り入れることができる TweetVision は、総合的なウェブプロモーションを提供する MONSTER DIVE だからこそ実現できたサービスだと言える。TriCaster と TweetVision を組み合わせた新たなライブ配信が、オンラインイベントをより一層盛り上げていくことは間違いない。
さらに、有料配信向けのチケット販売型ライブ配信プラットフォーム「STREAM TICKET」(ストチケ)、視聴者限定に特化した映像配信サービス「ストチケLite」を開発運営。ウェブ技術と配信ノウハウを用いて、現場のニーズに応えるサービスを展開している。
今後も進化し続ける同社のライブ配信事業に注目だ。
MONSTER DIVE ライブ配信担当実績
■ 本田技研工業「Vezel」ワールドプレミア (撮影・配信・制作)
■ NTT コミュニケーションズ「DX Summit」 (制作・撮影・配信)
■ ワーナー・ブラザース映画「るろうに剣心」GLOBAL FAN SESSION (撮影・配信・制作)
■ 東宝東和「ワイルド・スピード / ジェットブレイク」特番 (撮影・配信・制作)
■ ユニバーサル・ピクチャーズ「007 / ノー・タイム・トゥ・ダイ」特番 (撮影・配信・制作)
■ GYAO「M-1グランプリ」特番 (撮影・配信)
■ GYAO「VIVA LA ROCK」オンライン (撮影・配信)
■ 小学館「BE-PAL FOREST CAMP2021」 (撮影・配信)
■ ワンダープラネット「クラッシュフィーバー」 (撮影・配信)
その他多数
株式会社MONSTER DIVE